スクリプト
Chapter 1 オープニング
皆さんこんにちは、ゲーム開発者のためのポッドキャストへようこそ。今日は、モバイルゲーム開発者にとって今最もホットな話題、CPI高騰問題について徹底解説します。
タカシさん、こんにちは。CPIって、広告でユーザーを獲得するときのコストですよね?最近よく聞きますけど、そんなに深刻な問題なんですか?
実は、2025年のiOS向けCPIは前年比で15パーセントも上昇しているんです。これ、開発者の収益を直接圧迫する深刻な問題なんですよ。
15パーセントも上がってるんですか。それはインディー開発者にとっては大きなダメージですね。
Chapter 2 ジャンル別CPI:カジノが21ドルの衝撃
さて、まずはジャンル別のCPIを見ていきましょう。驚くべきことに、最もCPIが高いのはカジノゲームで、iOSだとなんと21ドル、約3000円もかかるんです。
えっ、1人のユーザーを獲得するのに3000円ですか?それで利益出せるんですか?
カジノゲームは課金額も非常に高いので、なんとか成り立っているんです。でもリスクも高い。一方、ハイパーカジュアルはiOS2.5ドル、Android1.5ドルと比較的安価ですね。
そうすると、インディー開発者が狙いやすいジャンルってあるんでしょうか?
ここが面白いんですが、ハイパーカジュアルは確かにCPIは安いんですけど、LTV、つまりユーザーの生涯価値が2.8ドル程度と低いんです。利益率が非常に薄いんですね。
じゃあ、安いからって飛びつくのは危険ってことですね。
その通りです。RPGやストラテジーは、iOS6ドル、5.5ドルとCPIは高いですが、ユーザーあたりの収益も高いので、うまくいけばより健全な収益構造が作れます。
Chapter 3 地域別CPI:東南アジアは0.3ドルから
次に、地域別のCPIを見てみましょう。意外なことに、同じゲームでも地域によってCPIが10倍以上違うことがあるんです。
10倍ですか?そんなに差があるんですね。どこが高くて、どこが安いんですか?
最も高いのは韓国でiOS8ドル、次いで米国と日本が約7ドルです。一方、東南アジアは0.3ドルから0.7ドル程度と、圧倒的に安いんです。
0.3ドルって、40円くらいですよね。米国の20分の1以下じゃないですか。
そうなんです。だから多くのパブリッシャーが東南アジアでソフトローンチをするんですよ。低コストで大量のユーザーを獲得してテストできますからね。
なるほど。日本市場については何か特徴はありますか?
日本は品質重視市場で、iOSのシェアが高く、65パーセントのセッションがiOSからです。ただ、インプレッションからインストールへの転換率が世界で最も低い市場でもあるんです。
Chapter 4 CPI上昇の原因:ATTとプライバシー規制
そもそも、なんでCPIがこんなに上がっているんですか?
最大の原因は、AppleのATT、App Tracking Transparencyです。これによって広告のターゲティング精度が大幅に低下したんですね。
ATTって、アプリが「トラッキングを許可しますか」って聞いてくるやつですよね?
そうです。で、驚くべきことに、モバイルゲームの19パーセント未満しかATT同意を取得できていないんです。しかも、同意率が30パーセント未満のアプリは広告収益が58パーセントも減少しています。
ほとんどのユーザーが拒否しているってことですね。それは厳しい。
さらに、広告主の数が2024年に26万社以上と前年比60パーセント増加しているんです。広告枠の奪い合いが激化して、価格が上がっているんですね。
Chapter 5 収益性の黄金比率:LTV対CPI3対1
じゃあ、開発者はどうやって収益性を判断すればいいんですか?
ここが重要なんですが、LTV対CPI比率を3対1以上に保つことが健全な目安です。つまり、ユーザー獲得に1ドルかけたら、そのユーザーから3ドル以上の収益が必要ということです。
3対1ですね。それを下回るとどうなりますか?
2対1が最低ラインで、それを下回ると収益性がなくなります。1対1以下は即時改善が必要な危険領域ですね。
あと、ROASとかD7 ROASとかって聞きますけど、それは何ですか?
ROASはReturn on Ad Spend、広告費用対効果のことです。D7 ROASはインストールから7日後までの広告収益回収率ですね。カジュアルゲームだと7から8パーセント程度が目安です。
7日で7から8パーセントって、意外と低いですね。
そうなんです。だからD30、つまり30日後のROASも見る必要があります。iOSのカジュアルゲームだと47パーセント、スポーツだと80パーセントまで回復します。
Chapter 6 ハイブリッドマネタイゼーションの威力
ここで、最も効果的な対策をお伝えしましょう。それがハイブリッドマネタイゼーションです。
ハイブリッドって、広告とIAPを組み合わせるってことですか?
その通りです。驚くべきデータがあって、ハイブリッドマネタイゼーションのD90 ROASは1.46倍なのに対し、IAP専用だと0.93倍にとどまるんです。
0.93倍って、つまり赤字ってことですよね?
はい、90日経っても広告費を回収できていないということです。SayGamesのMy Perfect Hotelという事例では、広告とIAPの比率を50対50にして、月間1300万インストール、IAP収益50万ドルを達成しています。
50対50のバランスが重要なんですね。
Chapter 7 クリエイティブ最適化とUGCの力
もう一つ、CPI削減に非常に効果的なのがクリエイティブ最適化です。特にUGC、ユーザー生成コンテンツ風の広告が注目されています。
UGCって、一般のユーザーが作ったような動画ってことですか?
そうです。このUGC風広告は、他のビデオクリエイティブと比べてCPIが20パーセント低く、ROASはなんとブランドコンテンツの4倍という結果が出ています。
4倍ですか!それはすごい効果ですね。
さらに、インプレッションからインストールへの転換率も152パーセント向上します。ネイティブ感があって、広告っぽくないのが効くんですね。
TikTokとかで流れてくる、一般人がゲームを遊んでるような動画ですね。
まさにそれです。TikTokは最もCPIが低いチャネルの一つで、1.75ドルから4ドル程度なんです。小規模スタジオでも十分活用できます。
Chapter 8 クロージング
さて、今日のポイントをまとめましょう。2025年のモバイルゲームCPIは確かに上昇していますが、対策次第で収益性を確保できます。
LTV対CPI比率3対1を目指すこと、ハイブリッドマネタイゼーション、そしてUGCクリエイティブですね。
その通りです。特に小規模スタジオは、東南アジアでのソフトローンチや、TikTokを活用した低コストマーケティングも検討してみてください。
やり方次第では、CPI高騰時代でも勝てる道があるってことですね。
はい。地域選択、ジャンル選択、マネタイゼーション設計をしっかり考えれば、インディーでも十分戦えます。皆さんもぜひ参考にしてみてください。
今日はモバイルゲームのCPIと収益性について、とても勉強になりました。リスナーの皆さん、ご質問があればぜひコメントしてくださいね。
それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。
さようなら!