スクリプト
Chapter 1 オープニング
皆さんこんにちは、インディーゲーム開発者のためのポッドキャストへようこそ。今日は、PCゲームストアの三大巨頭、Steam、Epic Games Store、itch.ioを開発者目線で徹底比較します。
タカシさん、こんにちは。プラットフォーム選びって、インディー開発者にとってすごく重要ですよね。どこに出すかで収益が大きく変わるって聞きます。
まさにその通りです。実は、同じゲームでも選ぶプラットフォームによって、手元に残る金額が30%以上変わることもあるんです。今日はその違いを具体的な数字で見ていきましょう。
Chapter 2 収益分配の真実
まず、最も重要な収益分配から見ていきましょう。Steamは基本70対30、つまり開発者が70%、Steamが30%持っていきます。
30%って結構大きいですよね。100万円売れたら30万円がSteamに行くってことですか。
その通りです。ただ、ここが面白いんですが、Epic Games Storeは基本88対12なんです。しかも2025年6月からの新制度で、なんと年間100万ドルまでは100%開発者に還元されます。
えっ、100%ですか?プラットフォームの取り分がゼロってことですよね。それ本当ですか?
本当です。つまり、50万ドル、日本円で約7500万円売れた場合、Steamなら開発者は35万ドル。でもEpicなら50万ドルそのまま。15万ドル、2000万円以上の差が出るんです。
2000万円の差はすごいですね。じゃあitch.ioはどうなんですか?
itch.ioは面白くて、開発者が0%から100%まで自由に設定できるんです。デフォルトは90対10ですが、理論上は手数料ゼロも可能。ただし決済手数料が別途かかります。
Chapter 3 参入障壁とユーザー規模
収益分配だけ見るとEpicが最強に見えますけど、他に違いはあるんですか?
いい質問ですね。ここで重要なのがユーザー規模です。Steamの登録ユーザーはなんと10億人以上。月間アクティブユーザーは約1億5000万人います。
10億人!それはとんでもない数字ですね。
Epic Games Storeは約2億3000万ユーザーで成長中ですが、Steamには及びません。itch.ioはユーザー数を公開していませんが、月間訪問数は約1億です。
じゃあ、たくさんの人に見てもらいたいならSteamってことですか?
その通りです。発見性という意味ではSteamが圧倒的。ただし、参入コストも違います。Steamは100ドルの初期費用が必要ですが、EpicとitchはOの無料です。
Chapter 4 審査プロセスの違い
審査ってプラットフォームごとに違うんですか?
大きく違います。itch.ioは審査なしで即時公開可能。これが最大の特徴です。Steamは3〜5営業日程度の審査があります。
即時公開って便利ですね。Epicはどうですか?
ここが重要なんですが、Epicは手動キュレーション方式で、数週間かかることもあります。品質基準が高く、「量より質」を重視しているんです。
審査が厳しいのはデメリットに聞こえますけど。
実は裏を返すとメリットでもあるんです。Epic Games Storeのゲーム数は約3000本。Steamの5万本以上と比べると競争が少ない。目立ちやすいんですね。
Chapter 5 開発者ツールと機能
次に開発者向けツールを見ていきましょう。これもプラットフォーム選びで重要なポイントです。
どんな違いがあるんですか?
Steamは最も充実しています。Steamworks SDKという開発キット、実績システム、クラウドセーブ、マッチメイキング、そしてSteam Workshopというユーザー生成コンテンツの仕組みまであります。
Steam Workshopって、MODとか共有できるやつですよね?
その通りです。これはSteam独自の強みで、EpicやitchにはないんですよEpicはEOS、Epic Online Servicesという独自のツールを提供していますが、機能はSteamより少なめです。
itch.ioは?
itch.ioは技術的機能は最小限ですが、ページのカスタマイズ性は一番高いです。アーティスティックな見せ方をしたい開発者には向いています。
Chapter 6 支払いの注意点
さて、ここからは少し注意が必要な話をしましょう。支払い条件についてです。
支払いに問題があるんですか?
SteamとEpicは最低支払額が100ドル。itch.ioは5ドルからと低いんですが、2025年に支払い遅延問題が報告されています。一部の開発者が3ヶ月以上待たされたケースも。
それは困りますね。
もう一つ注意点があります。Epicは12ヶ月で100ドル未達だと累積がリセットされてゼロに戻ります。小規模タイトルだとこれに引っかかる可能性があります。
売上が少ないと受け取れないまま消えちゃうってことですか?
そういうことです。だから、Epic Games Storeは年間100万ドル以下なら最高条件ですが、逆に全然売れないと何も受け取れないリスクもあるんです。
Chapter 7 推奨戦略
結局、どのプラットフォームを選べばいいんでしょう?
実は「一つだけ選ぶ」より「マルチプラットフォーム戦略」が最適解なんです。フェーズごとに使い分けるのがおすすめです。
具体的にはどうすればいいですか?
まずフェーズ1として、itch.ioでアルファ版やベータ版を公開してフィードバックを集めます。審査なしで即座に出せるので実験に最適です。
なるほど、まずはitchでテストするんですね。
フェーズ2でSteamとEpic両方にウィッシュリストページを作り、コミュニティを形成します。そしてフェーズ3で両プラットフォームに正式リリースです。
両方に出すんですね。なぜですか?
Steamはユーザー数最大で発見性が高い。でも年間売上100万ドル以下ならEpicの100%還元が魅力的。両方の強みを活かすのが賢い戦略なんです。
Chapter 8 クロージング
今日のポイントをまとめましょう。収益分配はEpicが最有利で年間100万ドルまで100%。ただしユーザー数はSteamが圧倒的。itchは実験に最適。
マルチプラットフォーム戦略で各プラットフォームの強みを活かすのが大事ってことですね。
その通りです。小規模インディーにとって、Epic Games Storeの100%還元は革命的です。ただ、商業的成功を目指すならSteamは避けて通れません。
プラットフォーム選びで2000万円以上の差が出るって、本当に重要な判断ですね。
はい。皆さんも自分のゲームの規模や目標に合わせて、最適なプラットフォーム戦略を考えてみてください。
今日はプラットフォーム比較について、とても勉強になりました。リスナーの皆さんはどのプラットフォームを使っていますか?ぜひ感想を教えてくださいね。
それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。
さようなら!