← エピソード一覧に戻る
Episode 49

Web3ゲーミングの崩壊:93%のプロジェクトが消えた2025年の真実

12分 8チャプター 日本語
0:00 / 0:00

スクリプト

Chapter 1

オープニング

タカシ

皆さんこんにちは、ゲーム業界のトレンドを解説するポッドキャストへようこそ。今日は少しシリアスなテーマ、Web3ゲーミングの現状についてお話しします。

ミカ

タカシさん、こんにちは。Web3ゲームって、一時期すごく話題になってましたよね。NFTとかブロックチェーンとか。今はどうなってるんですか?

タカシ

結論から言うと、2025年は多くの人にとって「クリプトゲーミングの夢が死んだ年」と言われています。驚くべきことに、プロジェクトの終了率はなんと93パーセントに達しました。

ミカ

93パーセント!ほとんど全滅じゃないですか。それは衝撃的ですね。

Chapter 2

投資の崩壊

タカシ

まず、投資の状況から見ていきましょう。GameFiへの投資額の推移がこちらです。2023年が17億ドル、2024年が10億ドル、そして2025年はわずか3億5000万ドルまで落ち込みました。

ミカ

えっと、2年で80パーセント近く減ったってことですか?

タカシ

その通りです。Animoca BrandsのCEOであるロビー・ヤン氏は「2022年に資金調達した組のランウェイがちょうど尽きた頃だ。ゲームへのVC資金は何年も枯渇している」と語っています。

ミカ

ランウェイって何ですか?

タカシ

資金が尽きるまでの期間のことです。つまり、2021年から2022年のバブル期に調達した資金が、2024年から2025年にかけて底をついたということですね。

ミカ

なるほど、バブルが弾けた後の現実が今来ているってことですね。

Chapter 3

消えたプロジェクトたち

タカシ

2025年だけで、17以上の主要Web3ゲームが終了しました。その中には有名なプロジェクトも含まれています。

ミカ

どんなゲームが終わったんですか?

タカシ

例えば、Ember Swordは数百万ドルを調達したにも関わらず資金枯渇で終了。Nyan Heroesは1300万ドル調達後にユーザーリテンション低迷で閉鎖。NBAスターのステフィン・カリーが推薦したRumble Kong Leagueも終了しています。

ミカ

有名人の推薦があっても駄目だったんですね。典型的な失敗パターンってあるんですか?

タカシ

はい、明確なパターンがあります。まず2021年から2022年の過熱期に多額の資金を調達。開発に2から3年を要して2024年から2025年に資金枯渇。トークンをローンチしても価格を維持できず、追加資金調達に失敗して閉鎖という流れです。

ミカ

トークンも価値を維持できなかったんですか?

タカシ

実は、2025年にローンチされたゲームトークンの97パーセントが初期価格を維持できませんでした。ほぼ全滅に近い状況です。

Chapter 4

投資家の信頼崩壊

ミカ

投資家の人たちはどう見ているんでしょう?

タカシ

ここが非常に興味深いところです。GM CapitalのBeanieという投資家は「投資家とゲームメーカーの間の信頼は完全に失われた」と断言しています。

ミカ

完全に失われた、ですか。かなり強い言葉ですね。

タカシ

その背景には、開発者が投資後に条件を変更してきた歴史があるそうです。つまり、約束を守らなかったケースが多かったということですね。

ミカ

2026年の見通しはどうなんでしょう?回復の兆しはあるんですか?

タカシ

GSRのQuynh Ho氏は「2026年は回復するが、基準は大幅に上がる。投資家はナラティブではなくトラクションと基礎に注目している」と述べています。つまり、物語や夢だけでは投資されず、実際のユーザー数や収益が求められるようになったということです。

Chapter 5

ゲーマーからの拒絶

ミカ

投資家の話は分かりました。じゃあ、実際にゲームをプレイする人たちはどう思っているんでしょう?

タカシ

これがまた厳しい数字なんです。調査によると、従来のゲーマーの69パーセントがNFTゲームに否定的な見解を持っています。さらに86パーセントがNFT導入による業界変化への懸念を示しています。

ミカ

7割近くが否定的って、かなり厳しいですね。なぜそんなに嫌われているんでしょう?

タカシ

主な理由は5つあります。1つ目は、NFTが新たな課金手法と見られていること。2つ目は、ゲームプレイの品質が低いこと。3つ目は、詐欺やスキャムへの懸念。4つ目は、環境問題。そして5つ目は、ゲームの金融化への反発です。

ミカ

「ゲームは楽しむもので、稼ぐものじゃない」ってことですね。

タカシ

まさにその通りです。ChainPlayというサイトには「プレイヤーは稼げなくなったから去ったのではない。ゲームが楽しくなくなったから去ったのだ」という印象的なコメントが載っていました。

Chapter 6

Steamの禁止継続

ミカ

そういえば、SteamってNFTゲームを禁止してますよね。

タカシ

はい、Steamは2021年からNFTおよび暗号通貨を使用するゲームを明示的に禁止しており、その方針は2026年現在も継続しています。これはWeb3ゲームにとって非常に大きな障壁です。

ミカ

Steam以外のプラットフォームはどうなんですか?

タカシ

Epic Games StoreのCEOは「詐欺と技術が混在している」と発言しており、慎重な姿勢です。Sony、Xboxも積極的な採用はしていません。つまり、主要なゲームプラットフォームからほぼ排除されている状況なんです。

ミカ

配信できる場所が限られているのは、開発者にとって致命的ですよね。

Chapter 7

インディー開発者への提言

タカシ

さて、ここからはインディー開発者の皆さんへの提言です。結論から言うと、Web3ゲームは「避けるべき領域」として妥当だと考えます。

ミカ

かなりはっきり言い切りましたね。その根拠は何でしょう?

タカシ

6つの理由があります。投資の崩壊、93パーセントのプロジェクト終了、トークン経済の破綻、ゲーマーからの拒絶、主流プラットフォームからの排除、そして投資家とプレイヤー双方からの信頼喪失です。

ミカ

でも、例外的にやってもいいケースってないんですか?

タカシ

極めて限定的ですが、3つのケースは検討可能です。1つ目は、既存の成功ゲームへの後付けとしてオプショナルにNFTを導入するケース。2つ目は、ゲーム開発ではなくインフラやプラットフォームの技術提供。3つ目は、新規ゲーマー獲得を目指さず、既存のWeb3ユーザーだけをターゲットにする場合です。

ミカ

つまり、ゼロからWeb3ゲームを作るのは今はやめた方がいいってことですね。

タカシ

その通りです。特に限られた資金とリソースを持つインディー開発者にとっては、リスクが高すぎます。まずは楽しいゲームを作ることに集中すべきです。

Chapter 8

クロージング

タカシ

今日のポイントをまとめましょう。Web3ゲーミングは2025年に深刻な崩壊を経験しました。投資は70パーセント減、プロジェクト終了率93パーセント、トークンの97パーセントが価値を維持できませんでした。

ミカ

ゲーマーの69パーセントが否定的で、Steamも禁止継続というのが現状ですね。

タカシ

ただし、これは永遠に避けるべきという意味ではありません。Steamがポリシーを変更したり、投資が10億ドル以上に回復したり、ゲーマーの受容度が改善すれば、再評価の余地はあります。

ミカ

でも、今の段階では様子見が賢明ってことですね。

タカシ

はい。BlockchainGamer.bizにも「2026年に死ぬプロダクトは、2025年と全く同じ戦略のものだ」という厳しい言葉がありました。今は基本に立ち返り、まず楽しいゲームを作ることが最優先です。

ミカ

今日はWeb3ゲーミングの現状について、かなりリアルな話を聞けました。リスナーの皆さんはどう思いましたか?ぜひ感想を教えてくださいね。

タカシ

それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。

ミカ

さようなら!