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Episode 22

インディーゲームのロングテール収益:初週×4=年間収益の計算法則

12分 8チャプター 日本語
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スクリプト

Chapter 1

オープニング

タカシ

皆さんこんにちは、インディーゲーム開発のためのポッドキャストへようこそ。今日は「ロングテール収益」という、ゲームの長期的な売上についてお話しします。

ミカ

タカシさん、こんにちは。ロングテール収益って、発売後しばらく経ってからの売上のことですよね?

タカシ

その通りです。実は、インディーゲームの収益予測には「初週売上×4=年間収益」という、とても便利な計算目安があるんです。

ミカ

えっ、そんなシンプルな法則があるんですか?それは知りたいです。

Chapter 2

ロングテール収益の基本データ

タカシ

では、具体的なデータを見ていきましょう。まず、発売1ヶ月目と初週を比較すると、中央値で約1.47倍になります。

ミカ

1.47倍ということは、初週で1000本売れたら、1ヶ月で1470本くらいになるってことですか?

タカシ

そうですね。そして1年目と初週を比較すると、中央値でなんと4倍になるんです。これが「初週×4」の根拠ですね。

ミカ

4倍!でも、ゲームによってばらつきはありますよね?

タカシ

いい質問です。2.5倍から3倍だとまずまず、5倍から6倍だと良好という目安があります。4倍はあくまで中央値なので、ゲームの質やマーケティングで変わってきます。

Chapter 3

初週販売規模による違い

タカシ

ここが面白いんですが、初週の販売規模によってロングテール性能が大きく変わるんです。

ミカ

初週にたくさん売れた方がロングテールも良いんじゃないですか?

タカシ

意外なことに、逆なんです。初週1万から5万本の中規模タイトルは、1年で3.6倍と最も高いロングテール性能を示しています。

ミカ

えっ、大ヒットより中規模の方がいいんですか?

タカシ

初週10万本以上の大ヒット作は、実は2.61倍と最も低いんです。これはプレオーダーや発売日に購入が集中する「前のめり型」だからですね。

ミカ

なるほど。中規模タイトルは口コミでじわじわ広がっていくんですね。

タカシ

その通りです。「オーガニック成長型」と呼ばれるパターンで、配信者に取り上げられたり、セールで新規顧客を獲得したりして伸びていきます。

Chapter 4

例外的なロングテール成功事例

ミカ

4倍が中央値ということは、それを大きく上回る例外もあるんですよね?

タカシ

驚くべき事例があります。Lethal Companyというゲームは、なんと初週比で507倍を記録しました。

ミカ

507倍!?桁が違いますね。何が起きたんですか?

タカシ

配信者やSNSでバイラル的に広がったんです。こういう「バイラル爆発」パターンは予測が難しいですが、起きると桁違いの成長になります。

ミカ

他にもそういう例はありますか?

タカシ

Class of '09というビジュアルノベルが106倍、Pizza Towerが22.5倍です。Class of '09は口コミで広がり、Pizza Towerは配信者コミュニティに支持されました。

ミカ

ジャンルも様々ですね。共通点はあるんですか?

タカシ

どれも「人に話したくなる」要素を持っていることですね。独自性があって、体験を共有したくなるようなゲームがロングテールで伸びる傾向があります。

Chapter 5

超長期成功の事例

タカシ

さて、1年を超える「超長期」の成功事例も見てみましょう。TerrariaとStardew Valleyは驚異的な数字を残しています。

ミカ

どちらも有名なインディーゲームですよね。どれくらい売れたんですか?

タカシ

Terrariaは14年間で6400万本、累計収益は約5.49億ドルです。Stardew Valleyは8年で4100万本、5.18億から5.81億ドルと推定されています。

ミカ

億ドル単位ですか!インディーゲームでそこまでいくんですね。

タカシ

共通しているのは、どちらも継続的なアップデートを提供し続けていることです。新コンテンツがリリースされるたびに、既存ファンが戻ってきて、新規ファンも獲得できる好循環が生まれています。

Chapter 6

DLCと継続更新の効果

ミカ

継続的なアップデートが大事なんですね。DLCの効果はどれくらいあるんですか?

タカシ

Steam全体で見ると、DLCとマイクロトランザクションの収益シェアは約27パーセントを占めています。無視できない数字ですよね。

ミカ

4分の1以上がDLCからの収益なんですね。いつ出すのがベストなんでしょう?

タカシ

DLC収益のピークは発売後6ヶ月から12ヶ月と言われています。そして興味深いことに、6ヶ月間継続的に更新を続けると、ロングテール収益がプラス25パーセントになるというデータもあります。

ミカ

プラス25パーセント!それは大きいですね。

タカシ

つまり、発売したら終わりではなく、最低でも1年間はサポートを続ける計画を立てることが重要なんです。特に最初の6ヶ月の更新頻度がロングテールに大きく影響します。

Chapter 7

旧作の継続収益

ミカ

古いゲームでも売れ続けることはあるんですか?

タカシ

実はこれが驚きのデータなんですが、2024年より前にリリースされたインディーゲームの収益が、2024年のインディー全体収益の43パーセント、約17億ドルを占めているんです。

ミカ

43パーセント!新作より旧作の方が売れているってことですか?

タカシ

新作も57パーセントあるので勝ってはいますが、旧作がこれだけ健闘しているのは注目すべきですね。セールやバンドル、配信者の過去作プレイなど、様々な形で掘り起こされています。

ミカ

良いゲームは時間が経っても売れ続けるんですね。

Chapter 8

クロージング:収益計画への活かし方

タカシ

では、今日のまとめです。インディーゲームの収益計画には、「初週収益×4=年間収益」という目安が使えます。

ミカ

シンプルで覚えやすいですね。ただし中央値だから、2.5倍から6倍くらいの幅があるということでしたっけ。

タカシ

その通りです。そしてロングテールを伸ばすには、最低1年のサポート計画を立てること。ロングテール収益の約50パーセントは発売1年後以降に発生します。

ミカ

6ヶ月の継続更新でプラス25パーセントという数字もありましたね。

タカシ

はい。発売して終わりではなく、長期的な視点でゲームを育てていくことが、収益を最大化する鍵です。皆さんもぜひ、収益計画に「初週×4」を活用してみてください。

ミカ

今日はロングテール収益について、とても具体的な数字を学べました。リスナーの皆さんのゲームが長く愛されることを祈っています。

タカシ

それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。

ミカ

さようなら!