スクリプト
Chapter 1 オープニング
皆さんこんにちは、ゲーム開発者のためのマーケティングポッドキャストへようこそ。今日は、Steamでゲームをリリースする最適なタイミングについてお話しします。曜日、時刻、そして時期。この3つを戦略的に選ぶだけで、売上が変わる可能性があるんです。
タカシさん、こんにちは。リリースタイミングって、そんなに重要なんですか?作ったら早くリリースしたくなりますよね。
気持ちはわかります。でも、ここが大事なポイントなんですが、最初に言っておくと、タイミングの最適化は成功の一要素に過ぎません。ゲームの品質、ウィッシュリスト数、マーケティング努力の方が圧倒的に重要です。
なるほど、タイミングだけで売れるわけじゃないってことですね。
その通りです。ただ、せっかく良いゲームを作ったなら、少しでも有利なタイミングでリリースしたいですよね。今日はその最適解を詳しく解説していきます。
Chapter 2 最適な曜日:木曜日と金曜日の秘密
まず、曜日の選び方からいきましょう。結論から言うと、推奨されるのは木曜日または金曜日です。
木曜か金曜ですか。週末の前ってことですよね。理由はやっぱりプレイヤーが週末に遊べるから?
それも大きな理由ですね。プレイヤーの購買意欲が高まる時期です。でも、実はもう一つ重要な理由があるんです。Valveのサポート体制なんですよ。
Valveのサポート?それがリリース日と関係あるんですか?
専門家の見解を紹介しましょう。「金曜や土曜に何か問題が起きた場合、Valveでは週末のサポートが限られており、迅速なサポートを受けられません。木曜日にリリースすれば、週末前に問題を解決する時間的余裕があります。」
あー、なるほど。技術的なトラブルが起きた時のことを考えると、木曜がベストなんですね。
実は、意外な落とし穴もあるんです。火曜日について。「最良の日」として知られるようになったせいで、逆に火曜日は競合が集中しやすいんですよ。
えっ、火曜日がダメなんですか?
面白い指摘があって、「火曜日はページトップに5分しかいられないかもしれないが、金曜日のリリースは数日間可視性を維持できる」と。少しの知識は危険、というケースですね。
Chapter 3 最適な時刻:世界市場を狙え
曜日がわかりました。じゃあ、時刻はどうなんですか?何時にリリースボタンを押せばいいんでしょう。
推奨されるのはUTC17時から18時です。太平洋時間で午前9時から10時、日本時間だと翌日の午前2時から3時になります。
日本時間だと真夜中ですね。なぜその時間なんですか?
これは北米市場を重視した設定なんです。北米の朝に合わせることで、1日を通じて露出を最大化できます。さらに、その時間は欧州の夕方から夜にも重なるので、両市場をカバーできるんですよ。
じゃあ、日本のユーザーを主なターゲットにしている場合は?
日本やアジア重視なら、UTC10時から12時、つまり日本時間の夜7時から9時がゴールデンタイムになります。ターゲット地域によって調整すべきですね。
なるほど、地域によって最適な時間が違うんですね。
Chapter 4 絶対に避けるべきタイミング
さて、ここからが本題かもしれません。避けるべきタイミングについてお話ししましょう。これを知らないと、せっかくの良いゲームが埋もれてしまいます。
避けるべきタイミング、気になります。どんな時期がダメなんですか?
まず、絶対に避けるべきなのがSteamセール期間中です。ホームページがセール対象ゲームに占拠されて、新作の露出が極めて困難になります。
あー、確かに。セール中はみんな既存のゲームを買いますもんね。
さらに重要なのが、セール終了後30日以内も避けるべきということ。Steamには30日ルールがあって、リリース後30日以内だと次回セールに参加できないんです。
えっ、それは知らなかったです。つまり、セール直後にリリースすると、次のセールに乗れないってことですか?
その通りです。例えば2026年のSpring Saleは3月19日から26日なので、避けるべき期間は3月12日から4月25日くらいまでということになります。
結構長いですね。年間カレンダーを把握しておく必要がありますね。
月単位で見ると、10月から12月は要注意です。AAAタイトルのリリースが30%増加し、Autumn Sale、Winter Sale、年末商戦で新作が埋もれやすいんです。
Chapter 5 大作リリースとの競合:意外な真実
大手のAAAタイトルと同じ週にリリースするのは避けた方がいいですよね?
実は、ここが面白いんですが、過度に心配する必要はないんです。専門家の面白い指摘を紹介しましょう。
え、そうなんですか?
GameDiscover.coの分析によると、「Monster Hunterのリリース日には800万人がSteamでゲームをプレイしていました。Monster Hunterはその日のSteamユーザーの1.6%にプレイされていたのです。たった1.6%のユーザーがプレイしているゲームを恐れるのですか?」と。
1.6%!確かに、そう考えると気にしすぎかもしれませんね。
ただし、同じジャンルの大作とは避けるべきです。例えば、アクションRPGを作っているなら、大作アクションRPGの発売週は避ける。ターゲット層が完全に重なりますからね。
Chapter 6 推奨される月:インディー開発者の狙い目
じゃあ、逆に狙い目の時期ってあるんですか?
あります。最も推奨されるのは8月です。年間で最も静かな月で、AAAリリースが少なく、競合が少ないんです。
8月ですか。夏休みシーズンですね。
他にも、1月中旬から2月中旬も狙い目です。年間で最も静かな期間ですね。あとは3月のSpring Sale後、9月前半もAAAラッシュ前の最後のチャンスとして良いですよ。
思ったより選択肢がありますね。
Chapter 7 タイミングより重要なこと
さて、ここで改めて強調したいことがあります。Steam Marketing Expertとして知られるChris Zukowskiさんの言葉を紹介します。
はい、どんなアドバイスですか?
「リリース日を最適化するよりも、開発者は以下に注力すべきです。リリース前にできるだけ多くのウィッシュリストを集めること。リリース時に十分な数を販売してNew & Trendingタブに表示されること。市場分析に基づいた適切なジャンルを選ぶこと。」
ウィッシュリストって、どれくらい集めればいいんですか?
目安としては、最低ラインが7000件。これでPopular Upcomingに表示される可能性が出てきます。安定したローンチには1万件以上、理想的には5万件以上あると強力なローンチが期待できます。
5万件!それはかなりの数ですね。
実際、2024年には年間1万8000本以上のゲームがSteamでリリースされています。その中で目立つには、やはり事前のマーケティング努力が不可欠なんです。
Chapter 8 成功事例から学ぶ
実際にタイミングに関係なく成功した事例ってあるんですか?
面白い事例があります。OMORIというゲームは、なんと2020年のクリスマス、12月25日にリリースしました。最悪のタイミングと言えますよね。
クリスマス!それは確かに避けるべき日ですよね。結果はどうだったんですか?
1万7000件以上のレビューを獲得し、数十万本を販売しました。ゲームの品質が圧倒的だったんです。タイミングより品質が勝った好例ですね。
すごい!品質があれば、タイミングをカバーできるんですね。
他にも、Nubby's Number FactoryというゲームはTikTokでバイラルになり、1500件だったウィッシュリストから初月で20万本を売り上げました。マーケティングの力ですね。
Chapter 9 クロージング
さて、今日のポイントをまとめましょう。曜日は木曜日か金曜日、時刻はUTC17時から18時がグローバル向けに最適。
Steamセール期間中とその前後は避ける。特に10月から12月は要注意ですね。
そして最も大切なのは、タイミングよりもゲームの品質、ウィッシュリストの蓄積、効果的なマーケティングです。良いゲームは、悪いタイミングでも成功できます。
リリース前にウィッシュリスト7000件以上を目指すこと、覚えておきます。
2026年で最も推奨されるのは8月、そして1月中旬から2月中旬、3月のセール後です。リスナーの皆さんも、リリース計画を立てる際の参考にしてください。
今日はSteamリリースの最適タイミングについて、とても勉強になりました。皆さんのゲームが成功することを願っています。
それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。
さようなら!