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Episode 14

ゲーム価格設定の黄金法則:日本 vs グローバル市場の最適戦略

12分 8チャプター 日本語
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スクリプト

Chapter 1

オープニング

タカシ

皆さんこんにちは、ゲーム開発者のためのビジネスポッドキャストへようこそ。今日は、インディーゲーム開発者が最も悩むテーマの一つ、「価格設定」についてお話しします。

ミカ

タカシさん、こんにちは。価格設定って、本当に難しいですよね。高すぎると売れないし、安すぎると損する気がして。

タカシ

まさにその通りです。今日は日本市場とグローバル市場、それぞれの価格戦略の違いと、成功事例から学ぶ最適な価格帯を詳しく解説していきます。

ミカ

データに基づいた話、楽しみです。

Chapter 2

グローバル市場の価格帯と成功率

タカシ

まず、グローバル市場の全体像を見てみましょう。Steamの上位250作品を分析したデータがあるんですが、興味深い傾向が見えてきます。

ミカ

上位250作品というと、かなり売れているゲームですね。どんな価格帯が多いんですか?

タカシ

実は、40ドル以上の価格帯がなんと62パーセントを占めています。続いて30から40ドルが24.5パーセント、20から30ドルが19.2パーセントです。

ミカ

えっ、40ドル以上が6割超え?インディーゲームってもっと安いイメージでした。

タカシ

ここが面白いんですが、上位に入る作品は価格が高めなんです。ただし、これはAAAタイトルも含むデータです。インディーゲームのスイートスポットは7.99ドルから14.99ドル、日本円で約1,200円から2,250円と言われています。

ミカ

なるほど。インディーなら2千円前後が良いということですね。

タカシ

特に7.99ドルという価格帯は心理的に「最大ギャップ価格」と呼ばれていて、Content Warningというゲームはこの価格で500万本以上売れた実績があります。

Chapter 3

日本発インディーの成功価格事例

ミカ

日本のインディーゲームはどうなんでしょう?海外とは違う傾向がありそうですけど。

タカシ

いい質問ですね。日本発インディーには独自の成功パターンがあります。代表的な事例を3つ紹介しましょう。

タカシ

まず、8番出口。価格は470円で、なんと200万本以上を売り上げています。低価格で大量販売するモデルの成功例です。

ミカ

470円で200万本!ワンコイン以下なのに大成功ですね。

タカシ

次に、違う冬のぼくら。710円で100万本以上売れています。そしてNEEDY GIRL OVERDOSE、こちらは1,680円で300万本以上です。

ミカ

価格帯がバラバラですね。470円から1,680円まで。どれも成功してるのが面白いです。

タカシ

そうなんです。日本では「ワンコイン以下」「千円以下」「2千円以下」という心理的な境界線があって、これを意識した価格設定が効果的なんですよ。

Chapter 4

日本円の端数処理と心理的価格

ミカ

そういえば、さっきの価格、470円とか710円とか、ちょっと独特な数字ですよね。

タカシ

いいところに気づきましたね。日本には独自の端数処理の慣行があります。470円、710円、980円、1,480円、1,680円、1,980円といった価格が一般的です。

ミカ

確かに、よく見る数字ですね。コンビニとかでも。

タカシ

欧米だと7.99ドルや9.99ドルのように「.99」で終わる価格が心理的に効果的ですが、日本では「80円」「480円」などキリの良い数字の少し下が効きます。

ミカ

文化によって心理的に響く数字が違うんですね。

Chapter 5

セール戦略の日本vs欧米

タカシ

さて、ここからはセール戦略についてお話ししましょう。実は、日本と欧米ではセールの効果が大きく異なります。

ミカ

セール待ちって、結構多いイメージがありますけど。

タカシ

意外なことに、日本では「セール待ち」傾向は妥当ではないという見解があります。ValveやカプコンのSteamチームの分析によるものです。

ミカ

えっ、そうなんですか?日本人って待つイメージあったんですけど。

タカシ

日本のユーザーは「欲しい時に購入」する傾向が強いんです。さらに興味深いのは、独自セールがSteamのシーズンセールより効果的だということ。

ミカ

独自セールって、自分でタイミングを決めて行うセールですか?

タカシ

その通りです。NEEDY GIRL OVERDOSEの事例では、独自セールで383,733本売れたのに対し、Steamシーズンセールでは260,269本でした。約1.5倍の差があります。

ミカ

それはすごい差ですね。タイミングをコントロールできる方が有利ってことですか。

タカシ

はい。あと、地域特化セールも効果的です。旧正月セールは中国で、お正月セールは日本で、それぞれ該当地域で大きな効果があります。

Chapter 6

プラットフォーム間の価格差

ミカ

SteamだけじゃなくてSwitchとかPlayStationでも出す場合、価格って揃えた方がいいんですか?

タカシ

いい質問ですね。実は、プラットフォーム間で価格が異なるケースは珍しくありません。SwitchとPlayStationで同じタイトルでもセール価格が違うことがあります。

ミカ

へえ、ユーザーからすると比較して安い方で買いたくなりますね。

タカシ

さらに地域差もあります。日本と北米で約3,000円の差がある事例も報告されています。円安や円高の影響も大きいですね。

ミカ

為替の影響ってそんなにあるんですか?

タカシ

2022年の円安時には、Steam推奨価格が数パーセントから20パーセントほど上昇しました。ただし、購買行動はあまり変わらなかったという報告もあります。

Chapter 7

価格戦略の結論と推奨

ミカ

色々なデータを聞いてきましたが、結局どう価格設定すればいいんでしょう?

タカシ

はい、明確な推奨があります。小規模インディーなら470円から710円。8番出口モデルですね。低価格で参入障壁を下げ、口コミを広げる戦略です。

ミカ

ワンコインくらいで勝負するってことですね。

タカシ

中規模インディーなら1,480円から1,980円。NEEDY GIRL OVERDOSEモデルです。ボリュームやクオリティに見合った価格で、利益率も確保できます。

ミカ

ゲームの規模に合わせて価格帯を選ぶと。セール戦略はどうですか?

タカシ

独自セールを活用しましょう。Steamシーズンセールより効果的です。そして地域特化セールも忘れずに。旧正月、お正月など、地域のイベントに合わせると効果が高いです。

Chapter 8

クロージング

タカシ

さて、今日のポイントをまとめましょう。価格設定は地域と市場を理解することが大切です。

ミカ

日本は「ワンコイン」「千円以下」「2千円以下」の境界線を意識すること、ですね。

タカシ

そして、日本のユーザーは欲しい時に買う傾向があるので、セール待ちを前提としすぎない方がいいです。独自セールと地域特化セールを活用しましょう。

ミカ

8番出口やNEEDY GIRL OVERDOSEの成功事例、とても参考になりました。

タカシ

価格は単なる数字ではなく、ゲームの価値を伝える重要なメッセージです。皆さんのゲームに合った価格を見つけてください。

ミカ

リスナーの皆さん、自分のゲームならいくらにしますか?ぜひ考えてみてくださいね。

タカシ

それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。

ミカ

さようなら!