スクリプト
Chapter 1 オープニング
皆さんこんにちは、インディーゲーム開発者のためのポッドキャストへようこそ。今日は地域別価格設定というテーマをお届けします。これ、実はかなり収益に影響する重要なトピックなんですよ。
タカシさん、こんにちは。地域別価格設定って、日本とアメリカで値段を変えるってことですよね?なんだか難しそう。
実は、適切な地域価格設定をするだけで、海外収益が200から400パーセントも向上するんです。やり方は意外とシンプルなので、今日はその全てをお伝えしますね。
200から400パーセント!それは見逃せないですね。ぜひ詳しく教えてください。
Chapter 2 インディー開発者の基本戦略:Steam推奨価格を使う
まず最初に結論をお伝えすると、インディー開発者は基本的にSteamが推奨する地域別価格をそのまま使うのが最適解です。これが一番重要なポイントです。
えっ、自分で調整しなくていいんですか?Steamが自動で設定してくれるってこと?
そうなんです。Steamは各国の購買力を考慮した推奨価格を自動で計算してくれます。例えば、アメリカで10ドルのゲームなら、ブラジルでは4ドル程度、インドでは3ドル程度になります。
へえ、そんなに違うんですね。でも、それだと利益が減りませんか?
ここが面白いところなんですが、Valveのデータによると、ロシア市場で地域価格を導入したら、なんと2000パーセントも売上が増加したんです。ラテンアメリカでも400パーセントの収益向上が確認されています。
2000パーセント!20倍ってことですか?それはすごい効果ですね。
さらに、購買力に合った価格設定をすると、ウィッシュリストから購入への転換率が300パーセント向上するというデータもあります。高すぎる価格は機会損失なんですね。
Chapter 3 地域別の具体的な価格戦略
具体的に、どの国ではどうすればいいんですか?国ごとに違いがありますよね。
はい、主要な市場ごとに見ていきましょう。まず日本は、Steam推奨比率がアメリカと同じ1倍で、実際には14パーセントほど高めに設定されています。日本はデフォルトのままでOKです。
日本は高所得市場だから、そのままで問題ないんですね。中国はどうですか?
中国は非常に重要な市場です。Steam推奨比率は50から63パーセント。ここで重要なのが、100元、つまり人民元100元以下が大衆の許容ラインということ。現在のレートで約2000円程度ですね。
100元以下...それを超えると買われにくくなるってことですか?
その通りです。インディーゲームなら推奨価格をそのまま使うか、むしろ更に積極的な割引も有効です。中国市場はSteamユーザーの42パーセントを占める巨大市場ですからね。
42パーセント!Steamの半分近くが中国なんですね。他の国はどうですか?
ブラジルとインドも基本は推奨価格で大丈夫です。ただし、一つだけ例外があって、ポーランドは推奨価格より20から25パーセント下げることをお勧めします。
ポーランドだけ特別なんですか?なぜですか?
ポーランドは為替変動の圧力が強く、実際のプレイヤーも20から25パーセント安い価格を期待しています。市場シェアは2.3パーセントと小さいですが、調整する価値はありますね。
Chapter 4 グレーマーケットの真実
ちょっと心配なんですけど、安い国で買ったキーを転売されたりしませんか?G2Aとかで見かけますよね。
いい質問ですね。実は、VPN不正利用は全取引のたった2パーセント未満なんです。これはValveの公式データです。
2パーセント未満?思ったより少ないですね。
そうなんです。グレーマーケットを恐れて地域価格を設定しないのは、98パーセントの正規ユーザーを犠牲にすることになります。それは明らかに損ですよね。
なるほど、でも対策は何かありますか?
最安地域の価格を極端に下げすぎないことですね。例えば、カザフスタンで2ドルを4ドルに上げるだけで、リセラーの利益は半減します。でも正規ユーザーにとっては十分に安いまま。
バランスが大事なんですね。
面白いことに、TinyBuildやDescendersの開発者など、G2Aで買われるくらいなら海賊版を推奨すると言っている開発者もいます。海賊版からファンになる人もいますからね。
Chapter 5 アジア太平洋市場の巨大な可能性
さて、ここで市場規模についてお話ししましょう。実は、アジア太平洋地域はインディーゲーム収益の45パーセントを占めているんです。
45パーセント?ほぼ半分じゃないですか。アメリカやヨーロッパより大きいんですか?
2024年のデータではそうなっています。さらに成長率は年間16.4パーセント。2032年までに全体の30パーセント以上の市場シェアになる予測です。
成長率16.4パーセントって、すごいですね。具体的な成功例はありますか?
Stellar Bladeは150万本の売上のうち50パーセント以上が中国からでした。Split Fictionも1億ドル収益の大部分が中国。インディーだけでなくAA規模のタイトルでも同じ傾向が見られます。
中国市場、本当に大きいんですね。インドはどうですか?
インドも年間12から15パーセントの成長市場です。Steam推奨価格でボリューム重視の戦略がお勧めです。今は小さくても、将来を見据えた投資ですね。
Chapter 6 実践的なアクションプラン
具体的に、明日から何をすればいいですか?ステップバイステップで教えてほしいです。
まず、Steamの価格設定画面で、推奨地域価格をそのまま適用してください。これが基本です。特に新規タイトルはデフォルトのままでスタートしましょう。
デフォルトでいいんですね。それから?
次に、ポーランドだけ20から25パーセント下げてください。トルコやアルゼンチンはドル建てバケットを使い、20から30パーセント下げることを検討してください。
ポーランドと、不安定な経済の国だけ調整すればいいんですね。
その通りです。あとは中国で100元以下になっているか確認してください。超えている場合は、推奨価格をベースに少し調整を検討しましょう。
100元ラインですね。わかりました。
最後に、グレーマーケットは気にしないでください。2パーセント未満のために98パーセントを犠牲にする必要はありません。信頼できる販売先としてFanatical、Green Man Gaming、Humble Bundleを推奨します。
Chapter 7 クロージング
さて、今日のポイントをまとめましょう。地域別価格設定は、インディー開発者にとって最も簡単に収益を向上させる方法の一つです。
Steam推奨価格をそのまま使うのが基本で、ポーランドだけ調整、中国は100元以下を意識する、ですね。
その通りです。適切な地域価格設定で200から400パーセントの収益向上が見込めます。アジア太平洋市場は今後も成長し続けるので、今から対応しておくことが重要です。
グレーマーケットを恐れて地域価格を設定しないのはもったいないってことですね。
はい、2パーセントのリスクより98パーセントの機会を大切にしましょう。皆さんもぜひ、Steamの価格設定画面を確認してみてください。
今日は地域別価格設定について、とても実践的な内容でしたね。リスナーの皆さんの参考になれば嬉しいです。
それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。さようなら。
さようなら!